東京の旅2025.05 ~イベント編~

写真を撮ること、文章を書くこと、写真と文章をまとめること 『ポケットにカメラをいれて』刊行記念 幡野広志×永田泰大トーク&サイン会 に参加してきました。

冒頭の写真は、「おかしい、夢のような時間を過ごさせていただいたはずなのに、何も思い出せない。そうだ、せめて今日の晩ごはんの写真を残しておこう……」ってなりながら撮ったものです。

前に東京に行ったときの失敗を活かして、今回の旅では、香川でも食べられそうなやつをちょいちょい食事に取り入れることにしました。

香川に帰ってきたときに、その食べものが、何かしらの旅のエピソードを思い出すきっかけになるかもしれないし、ならなければ別にそれでもいいし、という魂胆です(笑)


さて、実は私は、こういう有料のイベントに参加したことがほとんどありません。

ついでにいうと、写真のことも、文章のことも、何も分かりません。

ただ、本や作品を通して、自分の哲学を持っている人たちの話を聞くことが好きなので、その経験の延長として、自分から実際に会いに行くのもアリなんじゃないかなと思って参加させていただきました。

私は、まあまあかわいそうなタイプの病人ですが、珍しく体調がいい感じだったので行けました。

お医者さん、薬剤師さん、お薬を作ってくださる方々、それから美容院のお兄さんとお姉さん、あなたたちのおかげで、無事に行って帰ってこられました。ありがとうございます。


幡野さんと永田さんのトークイベント、めっちゃ楽しかったです。

幡野さんが、永田さんを前にして、ご自身の文章力について嘆いていらっしゃる様子を、微笑ましく思いながら眺めていました。

ここであえて、幡野さんのことを、プロの写真家としてではなく、私より4つ年上のお兄さんだと思って言わせていただきますけど……、

私も、幡野さんはふつうに文章が書けていると思います。

そもそもの話、いくら私が永田さんのことをカジュアルに崇拝しているからといって、肝心の「ポケットにカメラをいれて」が面白くなかったら、わざわざ四国から会いに来たりしませんよ!(笑)

確かに私は何者でもないいきものだし、文章の「ぶ」の字も知りませんけども、それでも、文章を見る眼は、意外とかなり厳しいほうだと自負しております。

なぜなら、中高生のころに永田さんの「ヴァナ・ディール滞在記」を読んでドハマりして以来、その本が、私の中で「いい文章」「いい本」「いい作品」の基準のひとつになったからです。

ここで「そんな私に認められたんだから、自信をもって!」とまで言い切れたら格好いいのでしょうけど、文章を褒められたところで信じられないという幡野さんの気持ちも分かるような気がします。

私だって、自分が絶望的に不得意な分野……たとえばスポーツとかで、人から「才能あるよ!」とか言われた日には、「それ、絶対にイヤミだろ!」ってなって、しばらくの間、その人の意地悪なニヤけ顔が頭から離れなくなりそうですもの……。

でも、なんか、全然うまくいえないんですけど……。

写真の畑から幡野さんがたびたび発信している「バズ・エモを意識しないで、見たものを撮って!」というメッセージを、文章の畑のすみっこにいる私からも、幡野さんにそっくりそのまま返せたらいいのになって思いました。


サイン会では、他の参加者の方々が思い思いに自己主張をしていて、「すごいなー、それがこういう場においての礼儀なのかもしれないけど、私には真似できそうにないなー」と思いました。

私は「今日はありがとうございました」くらいしか言えませんでした。

ピアニストの石井琢磨さんのコンサートに行って、サインをいただいたときもそうでした。

つくづく、私といういきものは、「爪痕を残してやろう」とか「顔と名前を覚えてもらおう」みたいなことを、良くも悪くもあまり考えられないやつなんだなあと実感しました。

いやでも、うーん、そうだなあ……。

お礼の言葉以外で、おふたりに伝えたかったことといえば……。

幡野さんのツイートを読んで「GLITCH」に行きましたとか、永田さんのツイートを読んで「丸香」に行きましたとか……、それくらいじゃないっすかね……。

というか、多分だけど、むしろ私が、読者からそういうことを言われてみたいんだろうなあ(笑)


ぶっちゃけ、今回の旅の中で、まあまあしんどい思いをしたこともありましたけど、「生きているうちに幡野さんと永田さんに会いに行けてよかった」というのが、私のいちばんの感想です。

繰り返しますが、おふたりの対談、本当に楽しかったですし、お会いできてうれしかったです。

貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました!

Thanks for your time!


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